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パムッカレの石灰棚


場所:エーゲ海に面した都市イズミールの内陸

トルコの地図
世界遺産名:ヒエロポリス・パムッカレ  登録年:1988年  

 この町は紀元前190年に建設が始まった殖民都市で、 ペルガモン王のによって建設された。世界遺産としての価値はほとんどヒエロポリスの遺跡にあるようだが、石灰棚の美しさはさすがに捨てがたい。
 「パムッカレ」とは「綿の城塞」という意味。白い石灰棚の様子を綿の花にみたてたのだろう。パムッカレの温泉は石灰成分を含み、温度も35℃と低くて、生ぬるい。山の中腹から湧き出し、写真のような石灰棚を形成した。 日本の棚田を真っ白にしたような景観で、こんな景観はちょっと見られない。
 観光写真などを見るとすごく大規模なように見えるが、実際に訪れてみると案外こじんまりとしている感じ。
 山の上にホテルが作られて温泉を取り入れてから、温泉の枯渇と汚染が始まったとのこと。現在はホテルの営業を禁止して景観を保護しようとしているようだ。かっては真っ白に輝き、ブルーの水と白い棚の美しい観光地だったようだが、現在は大分くすんできたとのこと。

 温泉水が止められているので、石灰棚のプールは干からびぎみ。それでもかっての美しく輝いている景観がみえるようだ。
 温泉水を流さないと石灰棚はますます薄汚れてくるので、定期的に流し石灰の美しさを維持しようとしているが、いじましい。
 この美しい景観が薄汚れて普通の山に戻るのは時間の問題だといわれているが、何とかこの景観を残せないものだろうか。 温泉の枯渇が原因だとすると救う手立てがない。

 温泉水は生暖かいため、石灰だなの上を裸足で歩いていても気持ちがよいが、水が流れていない場所は小石がごろごろしていて痛い。

 部分的に温泉水を流している場所がある。
 写真は崖のかどを下から撮ったものだが、温泉水が流れ落ちていて、ぼこぼこした感じの石灰の壁を作っていた。
 純白の石灰と青空のコントラストが美しい。

 壁面はざらざらしているように見えるが、触ってみるとつるつるしていて気持ちがよい。

 石灰棚の上の丘には、ヒエロポリスの遺跡が眠っている。

 この都市はヘレニズム時代からローマ時代、ビザンティン時代を通し、温泉保養地として繁栄していたとのこと。世界遺産としての価値はほとんどこのヒエロポリスの遺跡にあるとのこと。
 この町は紀元前190年に建設が始まった殖民都市で、ペルガモン王のエウメネス2世によって建設された。「ヒエロポリス」とは「聖なる都市」という意味。
崩れ落ちた石が乱雑に転がっていて、ここから何事かを復元するのは大事業になるだろう。

ローマ門

 ヒエラポリスの北の入り口にある門。2000年の時間の経過により、さすがに石の建物をも崩壊寸前の状態。
 神殿や劇場や繁華街などを備え、最盛期には人口10万人の都市だった。

 この門のさらに北側に「ネクロポリス」の石室群がある。  墓の数は1000前後在ると言われる。
 古代のお金持ちの朽ち果てた墓は、とかげがうろちょろしていて気持ちよいものではない。立派な石室の墓が朽ち果てて存在している様は、不気味。2000年前の人間の生と死と欲望が朽ちていた。

 石灰棚の丘を下りて、麓から見上げた石灰棚。
 観光写真などを見るとすごく大規模なように見えるが、実際に訪れてみると案外こじんまりとしている。

 温泉が枯渇するとこの美しい石灰棚もただの丘に戻ってしまうのだろうか。

 
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