エル・カラファテ とペリト・モレノ氷河(Perito Moreno
Glacier) |
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カラファテ空港。空港はアルヘンティーノ湖(Lago Argentino:アルゼンチン湖)のすぐ横に位置している。2月のカラファテの空は、陽は暖かく風は乾いて心地よかった。空港のロビーにはカラファテ空港の位置を示す分かりやすいディスプレスと地図があった。 |
エル・カラファテへ 成田から12時間かけてアトランタに到着。6時間の乗継ぎの時間を経て、アトランタからアルゼンティンの首都・ブエノスアイレス・エセイサ国際空港へ10時間かけて到着した。2時間30分の乗継の待ち時間。 |
アルヘンティーノ湖とカラファテを中心にした地図。左の半島の先にペリト・モレノ氷河がある。 |
ブエノスアイレスの国内空港からさらに3時間余りをかけてパタゴニアのエル・カラファテの空港へ。 カラファテは、かって6,000人の町だったが10年で16,000人の町になった。カラファテはペリト・モレノ氷河への観光の拠点の町で、アルゼンチンのパタゴニアで最も重要な観光地の一つとなっている。 |
カラファテの木と実。 |
カラファテの町の名前は植物の名前からきている。この辺りはカラファテの木がよく茂っていたために、その名がついたのだという。カラファテの実を食べると、この地に再び戻って来ることが出来るという伝説がある。 |
カラファテの氷河国立公園事務所。 |
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先住民の写真がお土産屋の看板として掲げられていた。 |
町は大きくはないが観光の街らしく土産物屋がたくさんある。土地の民族的な手工芸品を販売しているお土産屋さんに先住民族の写真が大きく掲げられていた。男たちの土地に根を張って生きてきた者の誇りがにじみ出ていた。みじめな写真が多いなか、心惹かれるよい写真だった。 |
旅情が深い、ルヘンティーノ湖とアンデスに沈む月 |
カラファテの町は南緯50度の高緯度にあるため、夏の日没は遅い。2月13日は午後9時5分の日没だった。 今日はペリト・モレノ氷河観光。よい天気になりそうだ。
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ロス・ススピロス(ため息)展望台より、モレノ氷河を望む。天気が良すぎて氷河が白く光り、カメラの露出が合わせずらい。 |
ペリト・モレノ氷河へ [地図] カラファテからバスでトイレ休憩を入れながら約2時間、モレノ氷河を遠景する展望台についた。 ペリト・モレノ氷河は、アルゼンチンの学者フランシス・パスカシオ・モレノ博士の名にちなんで1940年に命名された。彼は、1877年にサンタ・クリス川を遡ってアルヘンティーノ(アルゼンチン)湖にやってきた。モレノ氷河までは来ていないが、このあたりの研究やチリとの国境線を決定するときの功績などを残した。 |
「展望台」から見たペリト・モレノ氷河の全景。 南アンデスの氷床から溶け出た氷河はチリ側ではフィヨルドを、アルゼンチン側では湖を造っていた。 クリックで拡大、ブラウザを横に広げてお楽しみください。 |
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展望台は山に沿って何段にも構成されていて、整備された通路をたどって氷河の最先端近くまで行くことができる。最下段の第一展望台では迫力のある氷河の崩落を間近で観察することができる。 |
ペリト・モレノ氷河はロス・グラシアレス国立公園にある。太平洋の湿気を含んだ風がアンデスの山々にぶつかり、大量の雪を降らせ、積もった雪が圧力で氷結し氷河を形成する。降った雪が氷河になるまで10年もかからないという。南パタゴニア氷原からは48の氷河が流れ出している。ペリト・モレノ氷河もその一つで、アルヘンティーノ湖に流れ込んでいる。氷河の長さは30km、終端部は幅5kmで、水面からの平均の高さは60m、水面下に110mの氷があり、氷全体の高さは170mである。氷河の厚さは最大で700mもある。氷河の進む速度は中央付近で一日あたり最大2mで、流れ出た氷河は対岸の半島にぶつかりアルヘンティーノ湖とリコ水道の2つの湖に分かれる。氷河は対岸の半島にぶつかったあたりで崩壊し、氷河全体としてはここで進行を停止する。左下の写真がその航空写真である。 |
モレノ氷河付近の衛星写真。 案内板より。 |
アルヘンティーノ湖にはいくつかの氷河が流れ込んでいる。リコ水道は周りの山からの川が流れ込んでいて水量が多い。氷河が湖を2つに分断しせき止めると、リコ水道の水位が数m、最大で30mほど上昇する。 |
音がしてカメラを向けると、崩落は終わり水柱が。 クリックで拡大。 |
氷河の崩壊はやはり暖かい12月から3月の夏場に多い。数分ごとに氷壁が崩れ落ちる音がする。爆発のような音だが、音が聞こえた時には水面で水しぶきが上がっており、なかなか崩落のよい写真が撮れない。氷河の中には上流で溶けた水が流れる川があるという。崩落の音がしても多くは氷河の中の川に壁面だという。音はすれど姿は見えず。左の2枚の写真は、大きな水しぶきが上がったところをかろうじて撮ったもの。 |
第二展望台の観光客。その下に第一展望台がある。 クリックで拡大。 |
ペリト・モレノ氷河は水面の下まで氷が続いていて、湖底についているという。アンデス山脈の東のアルゼンチン側に流れ出た氷河は溶けてアルヘンティーノ湖などの湖をつくる。氷山の青みが、やや曇った美しいエメラルド色の湖をつくるのだという。 2日間、展望台から見たり、水面近くをトレッキングした。すぐ側でみる青い氷河の美しさと崩落体感の快感に満たされて歩いてきた。 |
クルーズ船からの眺め。 |
モレノ氷河クルーズ リコ湾の船着場からクルーズ船に乗り込む。船室の席に座り英語の案内を聞き、OKサインが出たら2階のデッキへ。快晴、爽快。 |
氷河の青が空の蒼に溶け込んで白い光をはなつ。 クリックで拡大。 |
切り立つ氷壁が幾重にも割れ、割れ目に陽が差し込み、空の蒼に溶け込んでいた。氷河の自然で柔らかな青色が逆光ぎみの陽光のなかで透ける。自然のダイナミックな営みはこんなに美しい色をしていた。 |
歩いて20分、氷河は目前。 |
モレノ氷河上のミニトレッキング リコ湾の対岸まで船で渡り、その後アイゼンを着けて「ペリト・モレノ氷河」の氷上ミニトレッキングに。(氷上トレッキング:歩行時間約1.5時間、歩行距離1.3〜1.6km、高低差100〜150m)
モレノ氷河の氷で割ったウイスキーのオンザロックが売り。 |
目前にはアイゼン装着小屋、向こうには切り立った氷山の壁。 |
アイゼン装着小屋に着くと、係の人が一人ひとりの靴にアイゼンを慣れた手つきで装着してくれる。さあ、出発だが、その前に女性のガイドさんが氷河の上の歩き方、急坂の登り方と降り方を説明してくれる。目前にはそそり立つ氷壁。どうやら氷河の上は平らではなさそうだ。 氷の上は、ツルツル・ガチガチではなく、ザラメ状の表面で、アイゼンは食い込みやすい。ただザラメは弱いので足に力は入れられない。 慎重に歩き出す。何かあれば自分より他の人たちに迷惑がかかってしまう。 |
氷河上をトレッキングする人たち。休憩しているようだ。氷河の上にでるためにはこの氷山を登りきらなければならない。 |
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ロング氷上トレッキングの人たちは、この氷の山をどこまで登っていくのだろうか。 |
はるか向こうに、氷河の上を目指すグループがいた。ロングコースの人たちのようだ。彼らは氷河の比較的平らな部分にまで上り周回するのだそうだ。
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こんなクリパスの水を飲んでみた。 |
氷河の氷でウイスキーのオンザロック。天気は良いし爽快、いうことなし。グループの一人が誕生日ということで、みんなでハッピバースディを歌って祝う。シャンパンで乾杯し、ワインもチャンポンする。 |
氷上トレッキングからの帰りは林の中を抜けるコースになっている。 木々の間から青白く光る氷河をみるのは何か幻想的で不思議な気分になる。
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photo by miura 2014.2 |