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セビーリャのカテドラル


場所:スペイン・セビーリャ

スペインの地図
世界遺産名: セビーリャのカテドラル、アルカサルとインディアス公文書館 登録年:1987年


写真のカテドラルはイスラム支配時代のモスクをカトリックの教会に造り替えたもの。

 セビーリャは、8世紀の初めにジブラルタルを渡って進入してきたイスラム勢力の支配下に入り、それ以降、この地域の首都としてイスラム文化繁栄の舞台となった。
 レコンキスタ(国土回復運動)により、グラナダより約200年も早い13世紀半ばにはカトリック勢力により再征服された。
 コロンブスのアメリカ大陸発見の後、新大陸との貿易の富により15世紀から16世紀にかけて最も栄えた。セビーリャは交易独占権により当時のヨーロッパでは最強国になったという。

 写真は15世紀から1世紀をかけて造られた大聖堂。とにかく大きい。
 この大聖堂の隣りにヒラルダの塔が立っている。この地域には歴史的な遺産が集まっている。世界遺産に指定されているアルカサルとインディアス公文書館も写真を撮っている場所の右手と左手にある。

ヒダルダの塔。

 12世紀にイスラム教徒により建てられた塔で97.5mの高さがあり、街のどこからでもこの塔が見える。もともとは鐘楼だったのだろう。
 70mのところに展望台があり、ゼーリャにきたらこの展望台に上がるのが通例とのこと。なるほど、ここからの眺めはよかった。

 塔には階段がない。昔、この塔を造った王様が上まで馬に乗って上れるようにという注文を付けたからだという。

 

 イスラム時代は鐘のある70mの位置までの建物だったがカトリック時代にその上に27mの塔をさらに追加したものだという。

塔からの展望は360度

 街全体を見渡すことができる。中世の王様が見ていた風景と今の風景とどの程度ちがっているのか。街全体に古い建物も多く、ほとんどおなじような中世の風景なのではないか。映画の撮影セットのような感じ。

鐘楼にあがる通路は馬に乗って上れるほど広い。

 昔の王様の指示で馬に乗って上れるように設計されている。そのことが今日の観光客対応にもなっている。
 これが階段でできていたら展望台まで上るのはかなり骨の折れる体力勝負となるが、それほどきつくないスロープでできている。観光客と地元の子どもたちでごったがえしていたが、比較的スムースに上れた。

 大きい。今でも時を告げているとのことだが、その時この塔にいる人はどうなるのだろう。その音をきいてみたかったが、何時に鳴るのかも不明。
 中世の雰囲気を多分に残す街角で、ヒダルダ の鐘の音をきいたら、気分はユダヤの金融商人かレコンキスタの闘士か、アラビアの行政官、といったところか。

 

 ヒラルダの塔から見たカテドラルの大聖堂の屋根。
 ゴシック様式の建物の屋根。すごいといかいいようがない。
 キリスト教の過剰な装飾とイスラムの洗練されたシンプルさは対極のセンス。それが同居しているところがおもしろい。

 

カテドラルの内部。

この中にコロンブスの墓といわれている場所がある。

コロンブスの墓?

 スペインの4人の王様がコロンブスの棺をかついでいる。この像に触れるとコロンブスのような探検家?になれるということで、テカテカ光っている。
 担いでいる棺の中にコロンブスの遺体が入っているということだが、どうもあやしいという話。

 コロンブスは、 西回りでインドに到達し宝物を持ち帰るということで、イスラム勢力を追い出しスペインを統一したカトリックのイサベル女王に頼み込んでお金をだしてもらった。乗組員を募集してもあつまらないため囚人を無理矢理船に乗せて出帆したという。
 コロンブスはここセビーリャの港からではなく河口近くにあるパロス港から出港した。(当時は、海岸に港を造るのが困難だったため、多くの港は川の河口を遡ったところに造られた。セビーリャの港は100Km以上も河口を上ったところにある。)

 コロンブスは当時のスペインに巨万の富をもたらことになったが、政治に翻弄された晩年は失意と不遇の人生だったという。
 この雰囲気は、もう中世ヨーロッパ。その香りを存分に楽しんだ。

 カテドラルから通りの出たところ。古い石の建物と緑の対比がうつくしい。この感じがスペインの典型的な街並みか。

黄金の塔

 グアダルキビール川 の側にある正12角形の塔。塔の上部が金色の陶器レンガにより輝いていたという。
 13世紀に川の通行を検問するため、対岸の塔と鎖で結んで、侵入者を防いでいたという。


塔の中は海洋博物館になっている。

 通りからユダヤ人街に入っていくときのアプローチ。右側は宮殿跡で公園になっている。

 


ユダヤ人街の路地。こんな路地にも観光客がひしめいている。

ユダヤ人街

 多くの観光客がうろうろしている。土産物屋もひしめいている。とにかく日本人が多い。通りを歩いている人間の大半は観光客というのはいたしかたないか。
 地元の人が生活し、歩いている様子はさぞかし絵になるだろう。

中庭にて

イララム風の建物の中庭。


裏通りのようす。

photo by miura 2002.11 mail:お問い合わせ