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アイスランド(Iceland)の旅 西部から南部へ


 2022年10月、Y社さんのアイスランドのツアーに参加した。何年か前に南半球の最果ての地パタゴニアにいったのだから、今度は北半球の最果てアイスランドに行こうと誘われ、退職記念を兼ねてということで、行くことにした。

 そもそもアイスランドがどこにあるのかもよくわからない。最果てと言われて地図を開いたら、ノルウェー、スウーデン、フィンランドの半分はアイスランドよりも緯度が高いではないか。これでは最北端とはいえないのではとがっかりした。


北海道と四国を合わせた面積のアイスランド。
氷と火山の島ときいていたが、氷河がおおっているのは国土の10%余りらしい。島の中央は溶岩台地で人はほとんど住んでいない。

  まっヨーロッパに近い最果ての島ということで納得することにした。
 アイスランドは北ヨーロッパの北大西洋上に位置する島国。島の北西(地図上の左上)には大きな氷の島、グリーンランドがある。アイスランドはフィリピンのルソン島や、韓国とほぼ同じで、日本の北海道と四国を合わせた程度の面積である。
 人口は約36万人、人口密度(人/1km2)はモンゴルの2.1人より多くオーストラリアの3.3人とほぼ同じ3.4人。
 アイスランドは、北辺に位置するにもかかわらず、メキシコ湾から流れてくる暖流である北大西洋海流の影響を強く受けて南海岸は比較的温暖であるらしい。
  冬の寒さはそれほど厳しくはなく、同緯度にあたるフィンランドやスウェーデンの北部の2月の最低気温の平均が氷点下20度近くであるのに対し、アイスランドは氷点下3度ほどである。(Wikioedia)

 首都のレイキャビックから車で30分も走れば車窓には左の写真のような風景が続く。荒涼たる最果て感がこれからの旅への期待感を高揚させる。

 海岸沿いは低湿地帯、内陸側は切り立った溶岩台地と大小の滝か、氷河に削られた円錐型の山が続く。その風景は日本ではみられないので、車窓からの風景は飽きない。

 

シンクヴェトリル国立公園



展望台より望むシンクヴェトリル

 シンクヴェトリルは、930年にノルウェーからの移住者によって民主的な全島集会「アルシング」が開かれた歴史的な場所。36地域の首長たちが集まって、国のあらゆる問題を民主的に決めたという。世界最初の民主議会と評価され、2004年に文化遺産として世界遺産に登録された。

 シンクヴェトリル国立公園には、世界中でエチオピアとここでしか見られない地球の割れ目「ギャウ」(アイスランド語: gja)の雄大なパノラマが広がっている。ユーラシアプレートが東に、北米プレートが西に大地を押し広げ、各所でギャウが見られる。アイスランドの国土は今も年に数cm、緩やかに、しかし確実に東西に広がりつつありということだ。


地球の割れ目「ギャウ」(アイスランド語: gja)

 地球の割れ目の壁に沿って遊歩道が整備されている。、

 ここはアイスランド有数の観光地だけあって、いろいろな国の観光客でにぎわっていた。
 人口の少ないアイスランドにあって、この場所だけは異常に人が多かった。

全島集会「アルシング」の案内板


 かつて民主的な全島集会「アルシング」が開催された場所に、現在はアイスランドの国旗が掲揚されている。こんな場所で世界初かもしれない民主的な全島集会が開かれたというのはどういうことだろう。

グトルフォス(黄金の滝)



展望台からのグトルフォス。クリックで拡大 。

 グトルフォスはアイスランド語で“黄金の滝”という意味。氷河を水源とする滝で水量が多く、轟音を立てて流れ落ちていく様は迫力がある。辺りには常に水飛沫が舞っていて、風向きによっては展望台まで水飛沫が飛んでくる。

 左の写真のように展望台から滝つぼのすぐそばまで行ける道が整備されている。雨合羽が必須ということで着込んでこの道を歩んでいった。風向きの関係か飛沫はそれほどでもなかった。

 


 滝の落ち口の岩場からの様子。岩場からの滝の眺めは最高。


 滝のすぐそばに張り出した岩場と観光客。岩場の端には簡単なロープの柵があったが、数年前まではそれもなかったという。老いも若きも危険をものともせず、簡易な柵がついた濡れた岩場に登って楽しんでいた。 


 グトルフォスの滝を守った女性シグリズルさんの銅像。この滝周辺に水力発電所を建設するという計画が持ち上がった時に、この女性が中心となって反対したそうだ。それが自然環境保護と今日の観光資源となっている。


何もない平原の道を人々が大勢で歩いているのを見るのは何か滑稽なことのように思われるが。人というのはそういうものなのだろう。


  左の写真は駐車場から下の道に下りないで高台の展望台に通じる道。ここからではどこに滝があるのかもわからない。反対側は上の写真の風景。これは南米南端のパタゴニアとかわらない。

ゲイシール地熱地帯の間欠泉


 ゲイシール地熱地帯といわれる。あたりから温泉の煙が立ち上っている。なかには20〜30mまで吹き上げる間欠泉があるということで立ち寄った。5〜10分間隔ということで周りは人だかり。

 ようやく噴出したが10m程度ではないか。一瞬の出来事で写真もうまく撮れない。かっては70mくらいまで吹き上がってしたというのだが、近年、吹き上げる力が弱っているのだという。。

 アイスランド国内で有名な間欠泉ということだがだが、アメリカのイエローストーンとは規模が違う。あまり期待しないほうがよい。


 いまや遅しと待ち構える人たち。ちょっとわき見しただけで見逃してしまう。私は動画を撮ろうとまわして待っていたが、途中でバッテリーが上がってしまった。

セリャンセスフォス


スコゥガフォス(スコゥガの滝)
 氷河から流れ出た川の滝。辺りには20個の同様の滝があるらしい。
 この滝は裏見の滝として有名。滝が落ちている後ろに岩の通路ができていて、裏を通り抜けることができる。その代わりびしょ濡れになる覚悟がいる。めったに体験できるものではないので行けるところまで行こうということで、なんとか通り抜けることができた。

 滝の裏でポーズをとる筆者。
 左の写真では、滝の裏を歩く観光の人達が見える。裏は結構広くなっているて、ここが日本なら祠でも建ててまつることだろう。キリスト教ではそういう趣味はないようだ。

スコゥガフォスとヴァトナヨークル


落差62m、幅25mの「スコゥガフォス」

 横に滝の落ち口に至るけっこうしんどい階段がある。登ってみた。期待したほどではなく、ごく普通の川が流れ落ちているだけだった。アイスランドの溶岩台地から流れ落ちるこの手の滝の大小は、どこでもみつけることができた。それなりに名前はあるのだろうが、観光客が訪れることはない。


谷間に顔を出した氷河。

ヴァトナヨークル:ヴァトナ氷河の近くをハイクングした。谷間からこぼれ落ちてきそうな氷河。直ぐ近くまで歩いて行ける。

スヴァルティフォス(黒い滝)

ハイキング途中から海の方を見た風景。かすんで見えない。開けた場所のハイキングはとても気持ちがよい。

アイスランドの南部を走ると溶岩台地の谷間から零れ落ちてきそうな氷河をみることができる。

ヴァトナヨークルがあっちこっちの谷あいから顔を出していた。圧巻。氷河の厚さは300〜500mだという。
これで火を噴いている火山ががあると最高なのだが。旅行中はそれを期待していたのだが、残念。
 
   
photo by miura 20122.11 mail:お問い合わせ
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