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カナイマ

カナイマ  [地図]



カナイマ・ラグーン

ここは陸の孤島のようなところ。飛行機でしか行けない。下のような貨物機が生活物質を運んでいる。
左の写真は、カナイマでのロッジからの眺め。



 カラオ川がカナイマのあたりで、淡水湖のような潟をつくっている。水辺の周りは落ち着いた素朴な観光地になっている。
 滝のすぐ右手に小さな発電所があり、カナイマの電力をここでまかなっている。よく停電があるそうだ。



カナイマのラグーン。テプイと滝とラグーンと、ロケーションがとてもよい。

 複数の滝がある。右から、ウカイマの滝・ゴロンドリーナの滝・ワダイマの滝・アチャの滝。現在は乾季であるため水量がすくないが、これが乾季になると倍以上の水量になり、滝の迫力も倍増するとのこと。
 裏見の滝を通るとドシャブリの中を歩くのと同じになる。危険で歩けないところもあるそうだ。
ラグーンに中州が見えるが、雨季にはすべて水没する。

 カナイマは、観光開発のために設置された町。道路は舗装されていないしまだまだ整備中といった感じだが、のんびりした田舎の雰囲気で、とても気持ちがよい。カナイマはこのままがいいように思う。家々の庭には花が咲き、バナナが実をつけ、マンゴが鈴なりになっていた。


空から見たカナイマのラグーン



カナイマの小学校と中学校の校舎。伝統的な作りで、観光と環境に配慮したものだろう。隣の体育館でバイオリンの練習をしていた。

 音楽による情操教育は、子供たちの健全な育成に効果をあげているという。政府主導の音楽教育プログラムは、ベネズエラ全国に広がっていて、貧困や差別など様々な境遇に苦しむ子供たちの大きな癒しになり、心の教育に大きな成果をあげているという。

 左は、カナイマでのロッジの全景。上はカナイマ小学校の合唱団の生徒たちで、伝統的な衣装で歌と踊りを披露してくれた。先住民の子供たちだが、モンゴロイドの血を多分に残していた。私の息子や娘の小さい頃にそっくりな顔つきでびっくりしてしまった。



ロッジの食堂ホールにかけてあった先住民の写真。いつ頃のものか不明。彼らは裸でやや色黒だが、着物を着せると日本人になるかも。彼らの生活にも、確実に文明という物質欲望の生活の足音が近づいてきている。

 関野吉晴さんは、ベネズエラとブラジルの国境近くのギアナ高地で、ヤノマミ族と生活をともにした。(「失われた世界をゆく」小峰書店 1997年 関野吉晴)
 ヤノマミ族は1万年前にベーリング海峡を渡ったモンゴロイドの末裔。狩猟民族。「とにかく明るくって、人なつこく、自由奔放で、自分自身の感情を包み隠すことなくあらわす」。お米をもっていると、お前はたくさんのお米をもっていて独り占めしているが、どうしてみんなに分けてくれないのか。マッチやライターがあると、お前は2つもっているが、自分はなにもない。1つくれないか。
 ベネズエラで石油がみつかってから、南米有数の豊かな国になったが、その富は一部の人たちに独占され、国民はその恩恵に浴していない。近隣の貧しい人々が出稼ぎに来ていて治安は悪化するばかり。貧富の差が最も大きい国のひとつ。
 一方、ギアナ高地には、先住民の人々が昔ながらの素朴な生活をしている。彼らは何も所有していないが、自分たちの生活を貧しいとは思っていないようだ。


フサオマキザル
なまいきな顔つきをして威嚇していた。よくみるとかわいい動作。
南米では大きな動物はサルくらいか。

ホエザル
吠え声がうるさい。なんのためなのか。
   
photo by miura 2010.3
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