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7.アンテロープキャニオン(Antelope Canyon)



ロウワー・アンテロープ・キャニオンへの急な階段の入口。観光客で混んでいる。

ロウワーアンテロープキャニオン

 アンテロープキャニオンは、アメリカ合衆国最大のネイティブアメリカン(インディアン)ナバホ族自治区の居留区内にある。そのため、居留区への入場許可証が必要となり、ナバホ族のガイドの同行なしにはアンテロープの見学はできない。入場には様々な制限がある。カメラはよいが、バックやリュック等は持ち込み不可。時間制限があるので、ガイドさんについて進まなければならない。残念ながらじっくり堪能している時間はない。

 アッパー・アンテロープ・キャニオンとロウワー・アンテロープ・キャニオンの2つの渓谷があり、数km離れている。今回は、狭くて長い渓谷が楽しめるロウワー・アンテロープ・キャニオンに入ることになった。


 アンテロープ・キャニオンは、「周囲の砂岩(ここではナバホ砂岩)の侵食によりできた何百年にも及ぶ地層を形成しており、これは主として鉄砲水のほか、風成の侵食によるもの。特にモンスーンの時期に降る雨水はアンテロープ・キャニオンの一部である谷間を流れ、より狭い通路を流れるにつれ水は加速して砂を拾いあげる。

 その後長い時間をかけて通路が侵食されると、狭い通路は更に広くなり岩の鋭さはより滑らかにされて、岩の「流れる」ような特徴を形作る。こうして独特の岩の通路が、長い時間をかけ完成された。」(Wikipediaより)

 ロウワー・アンテロープ・キャニオンは、ナバホの言葉で「螺旋の岩石アーチ」という意味。ロウワー・アンテロープ・キャニオンは、長く狭い場所も多い上、全体を通して足場が悪いが、こちらのほうが渓谷を堪能でき、よい写真が撮れるという話もある。

 モンスーンの時期に思いがけず降る雨がすぐにキャニオンを水浸しにしてしまうため、アンテロープ・キャニオンは専らガイド付きのツアーとなる。
 キャニオンの「上流」となる数十マイル離れた場所で降る雨が、ほとんど予告無しにキャニオンへ注ぎ込んでくる。過去の事故例として1997年8月12日、ロウワー・アンテロープ・キャニオンを訪れていた11人の観光客が鉄砲水の犠牲となる事故が発生した。(Wikipediaより)

 水と砂と風の彫刻が、どうしたらこんな神秘的な造形ができるのか。写真にすると、実際に見るのよりさらに微妙な色の変化が際立つ。

 


 狭い通路でポーズをつけて写真を撮っている人が多い。なぜか、人の目で見るよりカメラを通して撮影したもののほうが色の微妙な変化が出る。




 世界にこんな不思議な世界があるものか。アンテロープの世界をたっぷりと堪能することができた。水と砂と風の造形は、ヨルダンのペトラ遺跡がある。ペトラ遺跡はアンティロープほどの繊細さはないがスケールの大きさと人間との交流の遺産がある。

 




 人間のイメージを越えた自然の造形にただ茫然とするばかり。水と砂と風の彫刻が、どうしたらこんな神秘的な造形を形作ることができるのか。


  ロウワー・アンテロープ・キャニオンの出口は、上の写真のように狭く細い、単なる岩の裂け目にしか見えない。地表からは、地下に驚異の世界が広がっているとはとても思われない。ロウワーは地下にあるが、アッパーは地上の岩山にある。

 地上への出口の近くにある出入改札と待合室。砂漠の中にポツンとある感じ。地中の自然の造形の豊穣の世界と地上の簡素な人工物との対比がなんとも面白い。やはり人工物は自然の造形にはかなわないか。いやそんなことはない。人工的創造物である絵画や彫刻や建造物も自然に負ず劣らずすばらしい。

   
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