ICBTシステムのご紹介
2.ICBT、CBTのメリットとデメリットを超えて
◆CBTのメリット

インターネットのハードとソフトの環境が格段に整備されたため、Web上でテストを行なう研究が進んできています。Webテストには、一般的に次のような特徴・利点があります。

(1)Webまたはローカルのネットワーク上でテストを実施する。場所・時間を問わない。
自宅と指定場所での受験という形態もあり、場所を指定しない遠隔地での受験が可能となる。

(2)写真・図版・動画・音声・シミュレーションなどマルチメディアによる多様な質問項目の提示が可能となる。(ヘッドホン・ヘッドセット)
これまで測定することのできなかった新しい能力を測定できるテスト項目を構築、実施できる可能性がある。いっぽう長文などの出題は不向きとされる。

(3)コンピュータによるリアルタイムでの自動出題、自動採点、評価、データ解析が可能となる。
一律・共通問題ではなく、受検者ごとに別々の問題を出題したり、個人の学力に応じて最適化された出題を動的に提示することも可能になる。

また、評価が確定している系統的に厳選された少数問題で正確に評価し、時間を大幅に短縮できる可能性がある。
全国的な模擬テストや検定・資格検査等の大幅な人手と経費節減ができる。

(4)コスト削減とテスト時間の短縮
実施場所・テスト問題・解答用紙・搬送・監督・回収などのコストが節減できる。また、採点は自動的に行われ、必要があれば検査・訂正することもできる。記述式=テキスト入力型の場合は、自動採点+目視採点を併用することもできる。
また、成績集計は自動的に実行される。

(5)テスト結果の評価による、事後学習を支援することが可能。
解答後にリアルタイムの採点・評価と、評価レベルに応じた事後学習が可能。
解答所要時間や解答変容回数,解答見直し回数などペーパー・テストでは測定することができなかったデータが測定することができる。
テスト採点が,自動化もしくは半自動化され、リアルタイムに得点分布などのテスト結果を画面表示することができる。

(6)テスト問題と事後学習用教材の、事前のIRT付きデータベース化、共同利用。
テスト問題と事後学習用の問題を事前にデータベース化しておく必要がある。一般には、テスト出題の20%に新作問題を入れ、IRT情報の取得のみに使用する。
作成したテスト問題を使いまわせる。新作問題にも限度があり、これは大きなメリットとなる。

(7)場所・問題用紙・運搬・監督者などのコストが節減でき、採点・集計なども容易。
テスト実施に際して,テストの配布,回答の回収が自動的に行える.
ただし、受検者個人のデバイスが利用できないと、検査実施環境の構築に費用がかかる。

◆CBTのデメリット

だが、CBTには不利益・不向きもある。

(1)時間・場所・用紙などの実施形態が問われるテストに不向き
Webテストは、入試選抜などの合否を決める競争であるため、時間・場所・用紙等の実施形態が厳密に規定されて実施される。自由度の大きいWebテストは、このような選抜や模擬テストには向かない。

(2)検定や公的な資格ものの択一式の一次検査に向く。
この場合は、環境が整備された会場などが指定される。
学習単元単位か学期単位の達成度確認テストにも向くが、模擬テストや一斉テストには向かない。

(3)一斉テストに向かない理由は、ネットワークに接続した受検者数分のパソコンやタブレットの環境整備が必要となるから。
また、WebでCBTを運用する場合、多数人の同時受検に耐えるだけのインターネット環境も課題になる。

(4)Webテストで出題される問題は、解答・解説を含めて、事前に公開データベースに登録しておく必要がある。 この段階でのコストがもっともかさむことが予想される。問題の再利用を想定する場合は、出題後の問題の「正答率」と「IRTデータ」を取得し登録する必要である。

要するに、事前準備が大変であることと、テストの実施形態に制限があるということ。
それを実現するための環境を整備すること。